今回は中村吉右衛門ドラマで大滝秀治が演じた友蔵役の声を大ベテラン羽佐間道夫が演ずる。この話はお気に入りの一つ。池波正太郎もベスト5に選んでいる。落語でも講談でもない池波文学の粋を感ずる。
ある夜、鬼平が病に臥せっていると盗賊が侵入し鬼平の顔を覗き込んだうえに父親の形見である銀ギセルを盗んだ。
回復後、旧友岸井とともに支柱見回りに出た鬼平は船宿に入り、舟で大川に出る。岸井が用事で舟を離れると船頭は一服するがその手にはあの銀ギセルが・・・。役宅へ戻り早速粂八を呼び出し船頭の正体を探らせると、奇しくも粂八の盗賊時代の兄貴分友蔵だった。友蔵を必死にかばう粂八を見て、鬼平は一計を案じる。
前半は元盗賊友蔵のターンだが、
さて大川の隠居だが、なぜこれを登場させたのか。