聖地巡礼アニメの一つとして「クローズアップ現代」で採り上げられた「たまゆら」の第2期「たまゆら・もあぐれっしぶ」が、いよいよ最終回を迎える。
(聖地巡礼とは、町の風景が背景画としてトレースされアニメに使われることで、実景を見るためにオタクな観光客が日本中から集まってくること)
まず2010年秋にDVD二巻が作られ、好評だったので翌年秋に地上波で第一シーズンが作られた。
そして2013年夏に第二シーズンが放送されている。
たまゆらとは、写真の専門用語で光の加減で映ってしまう小さな水滴のような光球のこと。
写真を趣味にしていた父が亡くなりしばらく生きる気力を失っていた主人公は、高校一年の時に思い切って横須賀から父の故郷竹原に引っ越す。
そこで出会った新しい仲間とともに、父のカメラを手に父の若き日の思い出の地を訪ねると言う話。
基本的に女の子しか出てこないアニメオリジナルであり、しかも喧嘩もなければコイバナもない。
ただ、自分たちの将来になんとなく不安を感じている高校生の日常を描いている。
2009年から2010年にかけて地上波放送されて大ヒットした京アニ製作のアニメ「けいおん!」とも似てなくもないが、あれほどコミカルではない。
実は2005年から2008年にかけて放送された「ARIA」という名作アニメがあった。
これも登場人物はほとんどヴェニチアのゴンドラ漕ぎの女性ばかりで、雰囲気がほんわかしている。
この製作スタッフ(佐藤順一監督)が「たまゆら」でも製作に参加している。
今回は、よりローカル色豊かな「日常系」アニメに育てた点がヒットの要因。
ユーミンや大貫妙子、尾崎亜美に楽曲を提供してもらっている点も忘れてはならない。
おかげで竹原だけでなく、横須賀も聖地巡礼地になっている。
われわれの世代にも楽しみな点がある。
主人公の仲間の一人に儀武ゆう子が声を演じる桜田麻音という女子高生が出てくる。
彼女は口下手で、思っていることを口笛で吹いて知らせる特技を持っている。
実家は大崎下島で旅館を営んでいるので、彼女は竹原で下宿生活をしている。
休日は実家に帰って旅館の手伝いをしているのだが、なんとその両親の声をベテラン古川登司夫と平野文があてているのだ。
「うる星やつら」の「あたるくん」と「ラムちゃん」のコンビが復活したのだ。
おかげで桜田麻音が自分の娘のような気がしてきたし、口笛も吹けるようになったw
竹原市に負けるなと言うことで、広島県庄原市もアニメ「君のいる町」で町おこししている。
広島県は、映画で有名な尾道にしろ、このように各自治体が熱心に町おこしや観光事業をやっている。
うらやましい。