アリスと蔵六 第１話 ジジイ・ミーツ・ガール

初回は嬉しい1時間スペシャル。岡本倫原作の「エルフェンリート」か「ブリュンヒルデ」のようなダークファンタジーだったが、ただ一つ違うのは、ボーイ・ミーツ・ガールではなく、ジジイ・ミーツ・ガールだったこと。いわば「アルプスの少女ハイジ」要素をぶち込んできた。

「アリスの夢」といわれる少女能力者紗名は、物心ついてから研究所に幽閉されていることに嫌気がさして脱走する。目指すは新宿副都心。そこで紗名は不思議な老人と出会う。老人は蔵六と言って、ヤクザの事務所に出入りをする強面で頑固一徹な男だ。しかし研究所の追っ手が老人の車に乗る紗名に迫る。カーチェイスの結果、彼女は警察に保護されるが、取調室から忽然と消えてしまう。

ここまでが前半の内容。その後、紗名と蔵六は中華料理屋で再び出会い、紗名も蔵六の人となりを知る。そして蔵六の家でしばらく面倒を見てもらうことになる。

ここまで原作第2話までと大筋で変わらない。第2話は世界観の説明回なので、バトル中心の第1話と連続して見せるのは良い方法だと思う。
以後、しばらく研究所との戦いが続いて、その後日常の学校編になり、また「赤の王」とのバトルモードに戻るそうだ。12話の中でどうまとめていくのか、まだ読めない。

JC Staff の制作で、監督は「真月譚月姫」「神様のメモ帳」の桜美かつし。「ふらいんぐうぃっち」のオープニングでの監督名クレジットはド派手だったが、ダークファンタジーの今作品では流石におとなしくしていた。

蔵六役の声を演ずるは大塚明夫。実年齢より一回り以上、年上の役だが聞いているうちに慣れてきた。
紗名役は初の主役と言っていい大和田仁美である。「SHIROBAKO」のりーちゃんもようやくここまで上ってきた。危険ドーナツ五人組の中では最も才能を感じていたので嬉しい。