今年度(2016年4月~2017年3月)の個人的最優秀テレビアニメ。
春夏秋冬のベスト3を並べて、その中からたった一つの作品を選ぶ。
まず、春(4-6月)は日常系や部活系が強かった。
第1位 ばくおん!!
同率第1位 ふらいんぐうぃっち
第3位 クロムクロ(前半)
夏(7-9月)はアニメが不調で台湾人形劇が首位を奪取。
第1位 Thunderbolt Fantasy 東離剣遊紀
第2位 クロムクロ(後半)
第3位 Days (前半)
秋(10-12月)もアニメは低調でユーフォの独走を許す。
第1位 響け!ユーフォニアム 2
第2位 3月のライオン(前半)
第3位 終末のイゼッタ
そして冬(1-3月)は以前あげた通り。
第1位 けものフレンズ
第2位 リトルウィッチアカデミア(前半)
第3位 ACCA13区監察課
この中から2016年度最優秀作品を選ぶならやはりこれに尽きる。
「けものフレンズ」(ヤオヨロズ制作)
ロードムービーとして見た場合、ありきたりな展開だった。この作品の良さはロードムービーをアニメ化したというだけでは決して説明できない。
この作品の個人的魅力を一言で言い尽くせないが、あえて一つあげると間(ま)だった。サーバルとカバンちゃんのやり取りは、ボケとツッコミの役割がはっきりしており漫才に通じる。
さらに二人の間の取り方が話数や場面に応じて早くなったり、スカされたりして、単調にならないように工夫されていた。
これが可能になったのは、たつき監督が「てさぐれ!部活もの」でプレスコ(オーディオドラマを収録してから絵を合わせる手法)を経験した影響が大きい。「けもフレ」では線画コンテを使っていたが、1シーケンスにたった1枚のコンテ画でアフレコを収録した。
受け入れられない大きな理由はフルCGアニメであることだ。しかしテーマとなる素材と擬人化による萌え要素さえ良ければ筆者個人は受け入れられる。この作品の場合、アニマルガールがテーマ素材(動物)であり同時に萌え要素である。ケモナーでなくてもアニマルガールは比較的受け入れやすい。劇場版にもなったアニメ「蒼い鋼のアルペジオ」は、擬人化による萌え要素が存在し戦艦(テーマ素材)映像も素晴らしかったので受け入れることが出来た。逆に萌えない「シドニアの騎士」と「亜人」は個人的に駄目だったが、おそらく11月公開のアニメ映画「GODZILLA」も駄目だろう。
昨今のテレビアニメ界は劇場版アニメと比べて少し停滞気味だっただけに、この作品が一時的でも社会現象を起こしNHKニュースにも取り上げられ動物園の聖地巡礼ブームを巻き起こした功績は大である。ゲームメーカーNEXONの都合で整理されたコンテンツが、予算を大幅に縮小されたにも関わらずアニメで奇跡の復活をするというサクセスストーリーも痛快だ。コンセプトデザインの吉崎観音とたつき監督に賛辞を送りたい。続編についてはたつき監督が燃え尽きているから、あまり急がせない方が良い。
金田朋子期待で正月の第0話から見ていた(自慢)が、返す返すもゲームをやっていなかったことが後悔される。
皆がつまらないと言っていたが導入部のアニメ第2話と第1話がもっとも好きだ。そこで吉崎観音のコンセプトが明確になったからだ。
参考までに2016年度ベストテンは次の通り。
- けものフレンズ
- 響け!ユーフォニアム 2
- ふらいんぐうぃっち
- ばくおん!!
- リトルウィッチアカデミア(前半)
- ACCA13区監察課
- Thunderbolt Fantasy 東離剣遊紀
- クロムクロ
- 3月のライオン
- Days