リアリズムの追求かファンタジー世界か。
今季「ヒナまつり」とダブル監督をしている及川啓の選択は、ファンタジーだった。
しかし最後までどちらに転ぶか分からない展開。冒頭からスペシャルウィークの菊花賞での敗戦(史実では天皇賞・秋の後)を回想シーンで流す。
そして苦しいが楽しい温泉合宿に入り、良い思い出を作らせて最後は現実に突き戻すのかと思った。
天皇賞・秋でサイレントスズカは確かに故障を発生して競走を中止する。しかし手当が早く(スペシャルウィークが故障した足に手を添えたため)骨折のみで助かる。今後の復活が示唆されて、全ウマ娘が見舞いに来るシーンで特別ED「Silent Star」(サイレンススズカCV高野麻里佳)が流れる。
あのシーンにトラウマを感じて、IFを求めてきた競馬ファンなら、号泣ものだった。本当にああだったらどれほど良かったか。
しかし当時20歳以上であり、馬券を賭けて泣いたファンを対象にしているとしたら、みんな今は40歳以上ではないか。そんな連中に円盤が売れるのかw?
それから天皇賞・秋の優勝馬がエルコンドルパサーに代わっていた。実際に勝ったオフサイドトラップはエルコンドルパサーと同一馬主だから出来た歴史改変劇だ。(当時の馬主渡邊隆は神っていた)
しかしオフサイドトラップの名誉のためにも優勝馬だけは変えて欲しくなかった。オフサイドトラップを前もってチーム・リギルで登場させておけば良いだけの話だ。
温泉合宿も必然性が全く無い。
同年のジャパンカップ(優勝馬はエルコンドルパサー)は果たして放送されるのだろうか?あと5回ぐらいだから、ギリギリ入ると思うが、少し心配。
と言うことで、満点は逃したが、シリーズ中間で二回続けて9点の出来だ。覇権も見えてきた。Cygamesの資本がモノを言っているとは言え、スタッフはよくやっていると思う。