わかばは赤い木の根に貫かれたとき、みどりの草を使って何とか助かった。りんとわかばは赤い木との最終決戦に挑む。しかし赤い木は強力だった。盾訳のわかばが踏み倒されてもなお、りんを助けるために、青い草でシールドを貼ってしまう。りんはわかばの姿に先ほど見たりりの回想シーンを思い出す。りつ、りなむ、しろにもらったみどりの七支刀を手に最後の力を振りしぼるも、わかばは赤い木の根に押しつぶされそうになる。思わず、「わかばー」と叫ぶりん。そのとき、死んだはずのりょう、りく、りょく三姉妹が現れる。三人はそれぞれ一枚きりの本体の葉を使って、確実に赤い木を削っていく。そして体を癒やしたりんも七支刀で、弱っている赤い木の本体を真っ二つにたたき切る。
さすがにたつき監督だ。最後はハッピーエンドで終わらせて、ケムリクサ対けもフレ2論争に終止符を打った。いまや「けもフレ2」のことを思い出すものさえいない。たつき監督は疲れ果てて一か月休むそうだが、そう言いながらまた12.1話を作るだろう。
もう語り尽くされたであろうから、ケムリクサをほめることはしないが、最終回の欠陥だけ指摘して終わりとしたい。
脚本にアラはあるが、あんなものだろう。次回作は他に脚本家を立てる方が良い。もちろんたつき監督を理解できる人でないとダメだ。ますもとたくやは絶対ダメ。思えば、彼が脚本を書いたという「ゾンビランドサガ」も途中に回りくどい章が続いた。スター「山田たえ」がいなければ、ただのアイドルアニメだった。
さて今回の問題は指摘されているようにCG作画である。脚本に対して、原画が少なすぎる。だから話の繋がりが悪い。絵コンテでは描いてあると思うのだが、現場がカットしたものがあるようだ。ただでさえ、作画に癖があるのに、丁寧さを忘れたら、見るに堪えない。ちょうど「けものフレンズ」第一期第一話のようである。
ただ、BD/DVDにおいては最小限の訂正に済ませて、劇場版で整理した脚本に新しい映像を加えたら二度美味しくなるよw。
アニメ作家として宮崎駿を超えるかどうかは、新海誠を超えてから、議論すれば良い。でも新海誠ぐらいは、越えなければならない。
今期の覇権争いは最後に来て、ややもたついたトップの「風は強く吹いている」(第2クール)に「ケムリクサ」が最終話で追いついた。あとは上位の「かぐや様は告られたい」「荒野のコトブキ飛行隊」が最終話でどれだけ伸ばすかに掛かっている。
しかし、どっちにしろ一昨年秋季以来の低レベル争いだった。「ケムリクサ」はやはり3話までの出遅れを取り戻すのに手間取ってしまった。これも第一話に盛り込みすぎて、第2話、第3話が手薄になったせいだ。最後の追込は凄かったが、やはり第1話はわかばの登場シーンで終わるべきだった。