二学期に入り、文化祭シーズン突入だ。バイク部も文化部ではないのに参加する。
各自のバイクをデコレートして行進するのかと思ったら、なんと聖と来夢先輩の発案で国内四大メーカー対抗で賭けレースをやることになった。
かつて川崎来夢先輩がオートレースでぼろ儲けをしたことを知っている校長も教育者として反対しなければいけない立場なのに逆に大乗り気で、来夢先輩に全財産を賭けて一攫千金を目論んでいる。
凜はオカルト装備に走り、羽音が来夢先輩に手伝ってもらってチューニングしてもらっているそうだ。音叉(モジャ)はじめはカスタムで良いかと思っていたが、負けたくないので、父に新しいマシンをせがむ。すると父はヤマハの二代目TZR250 3MA通称サンマを持ち出してきた。旧世代の2ストローク車でヤマハ最大の失敗車といわれた車だ。音叉ははじめはイヤイヤ乗っていたが、7000回転を越えたところからとんでもない馬力を感じる。
今回はバイクに詳しくない奴に受けは悪かったようだが、免許を持っていない私も楽しめた。自分はオーディオオタクなのだが、バイクオタクと共通点だらけなのだ。多分オーディオに限らず、何事もはまったことがある人間にはわかったんじゃないかな。