ゲルマニアは西部戦線に対空戦車を配置してエイルシュタット領内に侵入してきた。イゼッタは早速西へ出動するが、それは陽動作戦だった。本体は東部から攻め込んできた。幸い東は魔力供給の豊富な土地だ。イゼッタは空対地ミサイルとともに飛び立つ。
しかし彼女の前に伝説の白き魔女のクローン・ゾフィーと名乗るゲルマニア側の魔女が現れた。ゾフィーはかつてエイルシュタットから他国に売られた伝説を刷り込まれたらしく、魔女が恣意的に人間の戦いに関与してはならないと説く。イゼッタが聞かないで攻撃すると、強大な力で逆襲してイゼッタを捕虜とする。間もなく首都ランツブルックは陥落してしまった。
ドイツのオーバーテクノロジーを使って、早くも敵の最終兵器である伝説の魔女が現れた。この世界は原子力よりもバイオに特化した科学だったのだろう。
しかしクローン技術はナチスドイツの医学者ヨーゼフ・メンデレも研究していたという伝説がある。それがアイラ・レヴィン原作の近未来小説「ブラジルから来た少年」である。
さて結局、伝説がどういう結末を迎えたかが問題なのだ。エイルシュタットに伝わる伝説とゲルマニアに伝わる伝説が明らかになったが、第三の結末があるのではないか。その辺りを明らかにしてゾフィーを翻心させることが、これからのフィーネ大公の目的となりそうだ。
なおゾフィーの声優は雨宮天が演じている。