今回は小噺、小ネタ集だった。原作者の場合、ショートショートだからと言って面白いわけではない。ちょうど短編ぐらいが一番面白い。したがって小並感しかなかった。
1、山賊達の話
山賊の長老と若造が高い山から待ち伏せをしている。最初に若造が見つけたカモはシズと、陸を抱いたティーだった。長老は彼らを狙ってはいかんと言う。何故ならティーが握っているのは信管を捨てた手榴弾だったから。ついでキノとエルメスが通りがかった。若造はキノが女だと気づき、俄然張り切って遅いましょうと言うが、長老は女一人で旅ができると言うことは凄腕ということと言って0点をつける。
若造は長老に聞いた、「見張りを立てるのは長老の発案ですか」。
「あれは昔の話だった。ある日、ボロボロの軽自動車がやって来たのでみんなで襲いかかると、黒髪の美女(師匠)とヘラヘラした若者がいて、銃を乱射したのじゃ」。
2、徳を積む国
この国では徳行をなすと、徳ポイントが与えられる。徳ポイントをたくさん集めたら、少しぐらい悪いことをしても許される。
前大統領は徳を貯め過ぎて、人を殺す衝動が止められそうになかった。そこでキノに徳ポイントを説明している。やがて前大統領の顔色が変わって来た。懐にはナイフを忍ばせている。でもキノもリボルバーにかけた手を離そうとしない。
前大統領の元に生まれたばかりの赤ん坊を抱いたお母さんが近寄って祝福をしてやってくださいと言う。
一瞬緊張が走ったが、前大統領は赤ん坊を大切に抱き上げる。「こんな大人にだけはなるなよ」と言いながら。
3、料理の国
旅の料理人がいてすごい料理を作るという。早速料理の国はスカウトしてレシピを一つ教えて貰いおうということになる。服装の特徴はキノそっくりなコスチュームだ。キノをスカウトして作ってもらったのは、キノ焼きという鶏肉に唐辛子を同量入れる焼き料理だ。この極辛料理はごく一部のマニアにしか受けていない。すると旅の料理人が見るに見かねて、キノのレシピを取り入れたマイルドバージョンを作って置いて帰った。シズ達がその国を通り過ぎようとしたとき、レストランの呼び込みがキノ焼きオリジナルとキノ焼きマイルドの二種類の料理を出していると言った。
その国では願い事を壁に貼る習慣があったが、ティーは「みんなの願いが当たりますように」と書いて人人の注目を浴びた。しかしティーの真意は意外に黒かった。
4、美しい記憶の国
出国する前に記憶を消す国があった。師匠も満足したことはなんとなくわかる。しかし覚えていない。キノも挑戦するが覚えられない。エルメスだけはしっかり覚えているが、分解されても話さないという。
5、アニメのあとがきの国
原作者時雨沢恵一は前々からアニメのEDクレジットにあとがきを書きたいと言っていた。第1期では実現しなかったが第2期でとうとう実現させてしまった。
内容は薄い回だったが、作画手抜きなし。