今期は混戦模様と思われたが、意外に中途脱落組が多く、あっさり順位が決まってしまった。
完投したのは、次の通り。
月曜日:ばくおん、ハンドレッド、12歳。
火曜日:ジョーカーゲーム
水曜日:なし
木曜日:クロムクロ、甲鉄城のカバネリ、坂本ですが、少年メイド、ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?
金曜日:ジョジョの奇妙な冒険「ダイヤモンドは砕けない」、迷家
土曜日:ふらいんぐうぃっち、ハイスクールフリート、アスタリスク
日曜日:くまみこ、三者三葉、Re:ゼロから始める異世界生活、マクロスΔ、パンでPeace
この中から厳正なる審査の結果、ベスト3を選んだ。
3位は「クロムクロ」(PAワークス制作)、戦国時代のチャンバラものでありながら同時に未来ロボットもの。富山の観光資源紹介に徹していて夏休みの北陸新幹線による聖地巡礼にも適したアニメ。女の子も肉付きがよくてPAワークスにしてはなかなか良いキャラデザだ。
同じ日にノイタミナ枠でよく似た主題の「甲鉄城のカバネリ」があったが、こちらは作画は手が込んでいるがアイデアに欠けた。
一般向けの第1位は「ふらいんぐうぃっち」(JC.STAFF制作)、「のんのんびより」難民救済用アニメ。青森ののどかな田舎としての美しさが詰まった作品だ。「魔女の宅急便」や「ハリー・ポッター」にインスパイアされた部分が大きいが、かなり純和風に話が置き換えられている。何度見ても飽きない作品。案外、小学生マニアやケモナーマニアにも受けたかも知れない。次々と現れる不審者(魔女や妖精)がとくに楽しい。また使い魔として大物声優を起用している点も聴き所だ。
同率第1位だがどちらかというと男性向けは「ばくおん!!」(トムス・エンタテイメント制作)、京アニの「けいおん!!」の女子校バイク部版みたいに見えるが、国内四大メーカー+ドゥカッティ・ジャパンほかバイク業界の協力を得ている点がまるで違う。
いつも常識外れの馬鹿なことばかりしているのだが、最後は上手くまとめて何故かしみじみしてしまう。また、あらゆるメーカーをやたらとdisるのだが、disってるのが女子高生だからか何故か憎めない。とくにスズキdisは酷いが金髪の鈴ノ木凜がスズキのファンだから、結局視聴者はスズキの存在を許してしまう。それも声優東山奈央の力だろうか。番組途中でスズキ自動車は実際に燃費不正問題を起こしたが、アニメでみそぎが終わったような気がするw。
これからどういう形で発展するのか楽しみである。二期は難しいが、OVAには必ずなるだろう。
他にも艦隊アニメ「ハイスクール・フリート」は「アルペジオ」「ガルパン」のように期待されたが艦長の気持ちの変動を細かく描きすぎたのが災いした。
異世界もの「Re:ゼロ」はなかなか思ったように進まず、いらいらさせられた。まるで試行錯誤する推理もの「主任警部モース」を見ているようだった。ヒロイン高橋李依の魅力も活かされていない。
歌唱賞は「くまみこ」EDの「KUMAMIKO DANCING」である。「ばくおん」のキャラソンも全て候補だったが、多すぎて絞れなかった。アニメ「くまみこ」は本来ベスト3候補だったのだが、終盤のアニオリ脚本が失敗して完全脱落し、歌唱賞のみの受賞に終わった。
また最も優れたキャラクタを選ぶベストキャラ賞は、アニメ「少年メイド」の小宮千尋(CV藤原夏海)である。原作は大ヒット連載中の萌えるショタコン漫画だが、アニメは一番厳しい木曜日放送と言うことであまり話題になっていない。でも知る人は知る作品である。こういう掃除好きの息子を一家に一人ぜひ欲しい。
ベスト1と3位のアニメに若手声優上田麗奈が主演及び準主演している。今シーズンは彼女のためにあったとも言える。