「久しぶり…。」そう言って不敵に笑う榊浩介。思いがけない再会に動揺を隠せない走。
走の胸の内には、高校時代に味わった、才能が故の深い孤独が渦巻いていた。
影を振り切るように駆けていく走。その目の間に、“もう一人の走”が現れる。
榊は走と同じ高校陸上部で長距離選手だったが優秀で依怙贔屓されていた走を苛めて暴力沙汰になったようだ。
粘着性で体育大学に入っても走にストーカーをしていたが、仲間とタイムを計っているときに馬鹿にされて、ビリだった王子が切れてしまう。
王子って重要な役だった。入野自由が声を当てている。
ようやく面白くなってきた。三回も地味な回を続けてきたから、小説ファンしか残っていそうにないが、最後は泣けるから付いていこう。